テレビ東京

BOOKMARK

ドラマ24 きのう何食べた?

スペシャル記事

2019-06-27 20:00:00 シロさん&ケンジの部屋を訪れ、中村屋で買い物! 「きのう何食べた?」の世界を体感

シロさんとケンジの暮らしを体感できる「きのう何食べた?展」が、東京・渋谷 GALLERY X BY PARCOにて開催中!

ドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜 深夜0時12分)は、よしながふみの人気コミックスを原作に、西島秀俊演じる筧史朗(シロさん)と、内野聖陽演じる矢吹賢二(ケンジ)の男性カップルのほのぼのとした日常を描いた話題作。いよいよ迎えるドラマ最終回を前に、ドラマと原作、どちらのファンにもたまらない内容となっている本展の模様をお届け。

kinounani_20190627_01.jpg

あの名場面が原作と写真、さらに実際に使用した衣装や小道具で


会場には、シロさん&ケンジの世界にどっぷり浸れる、さまざまな趣向を凝らした展示がたくさん。

kinounani_20190627_02.jpg
入口を抜けると、ドラマのメインビジュアルに使用されたシロさん&ケンジの衣装がお出迎え。撮影で実際に西島さん、内野さんが身に着けていたもの!

kinounani_20190627_03.jpg
この衣装を見ると、シロさんが初めてケンジに手料理を作ったクリスマスのシーンがよみがえる。

kinounani_20190627_04.jpg
壁面には、あの名シーンの数々が! 第1話~第12話(最終話)各話ごとに、印象的な場面写真と原作の複製原画を展示。見比べると、ドラマがいかに原作再現度が高く、見事にシンクロしているかわかる。中江和仁監督らの撮影時のコメントもあるので、細やかなこだわりを知ることができ、感動!

さらに、さまざまな場所に、思わず「おお!」とうなる仕掛けが!

ジルベールの針ネズミTシャツ!

kinounani_20190627_05.jpg
これは! 針ネズミTシャツ!!!

kinounani_20190627_06.jpg
ジルベールこと航(磯村勇斗)が、第6話の初登場時に着ていた、なんともいえない針ネズミのイラストのTシャツ。撮影で実際に磯村さんが着用したものの展示に加え、なんとオリジナルグッズとして販売もあり。ジルベール風にロンTと重ね着しよう!

このTシャツは、美術担当スタッフの「原作の不思議なぞうのイラストのTシャツに負けないものにしたい」というアツい思いから誕生したそう。ちなみに、ぞうTシャツもオリジナルグッズとして販売。

シロさんとケンジの愛が詰まったペアリング

kinounani_20190627_07.jpg
シロさんの「"俺とお揃いの指輪買ってやる"って言ったらどうする?」発言にケンジとともにドキッとし、2人のお互いを大切に思う気持ちに感動した、話題の第9話。

kinounani_20190627_08.jpg
放送直後から「ブランドは?」「サイズは?」と話題になった、シロさんがケンジに贈ったおそろいの指輪も展示。最終的に2人が選んだシンプルなペアリングに加え、ケンジが迷っていたプラチナリングまで! 気になるブランド名とサイズも記載。

kinounani_20190627_09.jpg
指輪を受け取り「シロさん、大事にするよ。大事にする」と感激するケンジの、幸せそうな表情がよみがえる!

あのテーブルにソファー! シロさん&ケンジの暮らしを完全再現


kinounani_20190627_10.jpg

kinounani_20190627_11.jpg
会場奥には、ダイニング&キッチンのセットを再現。シロさん&ケンジが暮らす、あの部屋......2人が向かい合って食事をするテーブルや、一緒にアイスを食べていたソファーが! 2人の生活が、目の前に広がる。

kinounani_20190627_12.jpg
テーブルには、今にも甘い香りが漂ってきそうな「いちごジャムトースト」が! 元カノの店で食パンを買うシロさんにケンジが嫉妬した第2話も、今や懐かしい。バターをたっぷり塗った厚めの食パンに、シロさんお手製のいちごジャムをたっぷり載せて食べると最高!

kinounani_20190627_13.jpg
キッチンには、シロさん愛用の家電や調味料などがズラリ。第1話で「鮭とごぼうの炊き込みご飯」を作った炊飯ジャーや、シロさんの元カノの食パンや、お正月にお餅を焼いたトースターも!

kinounani_20190627_14.jpg
棚には倹約家のシロさんが家計をキッチリ管理するための「光熱費」「食費」などラベルが貼られた引き出しや、手紙ラックには宝くじなど、生活感あふれる品々が。2人の部屋に入り込んだようで、うれしい。

シロさん御用達スーパー「中村屋」でお買い物♪


kinounani_20190627_15.jpg
シロさん御用達のスーパー「中村屋」も出現! 2人が愛用するマグカップや、シロさんが使っている「ごんべんのつゆ」のモデルとなった「つゆの素」、ケンジが手土産にしたバスエッセンス、さらにはケンジがこっそり一人で楽しんだサッポロ一番まで、オリジナルグッズから番組関連商品まで、ドラマファンにはたまらない品揃え!

kinounani_20190627_16.JPG
「中村屋」オリジナルグッズも販売。エコバッグ、キャンパストート、エプロン、アクリルキーホルダーなど、豊富なラインナップ。「中村屋」は実在するスーパーだが、70年を超える老舗のため店のロゴなどのデータが存在しないため、今回のためのデザインし直し、商品化したそう。このバッグで買い物すれば、あのメロディが脳内で再生されること間違いなし!?

会場では、西島さん、内野さんらキャスト陣のコメントや、クランクアップ時の模様などを撮影したメイキング映像も上映。作品への思いや、あのシーンへのこだわりに、胸が熱くなる。

すっかり世界に入り込み、会場を出ると、街中で思わずシロさんやケンジの姿を探してしまいそうに......。作品の世界が体感できる「きのう何食べた?展」は、7月7日(日)まで開催。


ここで紹介した、あんなシーンやこんなシーンをもう一度見たくなったら......よしなが先生の原作と共に振り返るスペシャルムービーでおさらい!「ネットもテレ東」にて無料配信中! ※6月28日(金)に配信終了。



ついに最終回! シロさんの実家を訪れた2人は......!?



kinounani_20190627_17.jpg
6月28日(金)深夜0時12分放送のドラマ24「きのう何食べた?」は、2人でシロさんの実家へ。そこにはケンジの夢を叶える懐かしの味が......。ほろ苦くも温かい日々の物語、ついに最終回!

kinounani_20190627_18.jpg
第12話
年が明けお正月。矢吹賢二(内野聖陽)が筧史朗(西島秀俊)の実家へ行く日を迎え、賢二はとにかく落ち着かない。史朗も実家に着くとさすがに顔がこわばり、出迎えた久栄(梶芽衣子)と悟朗(田山涼成)も緊張の面持ちだ。しかも賢二と悟朗はひょんなことで2人きりに......。気まずい空気の中、悟朗は「史朗のアルバムをみよう」と賢二に声をかける。可愛らしい高校時代の史朗を見た賢二は、平静を装いつつ心の中ではしゃぎまくる。

高校生の史朗は、よく勉強する子だったという。久栄は喜んでいたが、悟朗は、他にもやりたいこともあるだろうにと内心あきれていたらしい。そんな思いを聞いた賢二は、史朗が勉強に励んだのは、同性愛者であるがゆえ将来を見据えた行動だったのではないか、と悟朗に話し出す。

番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

2019-05-16 20:00:00 ジルベール役・磯村勇斗「内野さんからは、ジェラシーを感じました(笑)」

ジルベールは、金髪の外国人じゃなかった! ドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜 深夜0時12分放送)第6話に、満を持して登場したジルベールこと井上航に扮しているのは、今大注目の若手俳優・磯村勇斗。恋人の小日向大策(山本耕史)にアイスクリームを買ってこさせたり、朝一番にクリーニングに出した服を取ってこさせたり、わがままにして自由奔放な魅力をふりまく航。彼の虜になっている小日向の目には、かの有名な少女マンガのキャラクターである金髪の美少年・ジルベールに見えているらしい!?

原作でも人気があり、シロさん(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)と関わっていく重要な役どころを演じる磯村さんが、撮影現場のリアルな様子から自身の恋愛観まで、たっぷり語ってくれた。

kinounani_20190516_01.jpg

ジルベールのイメージは"わがままで面倒くさい系女子"


――ネットやSNSでは、キャスト発表前から航の配役予想で盛り上がり、なかなか発表されないことから「ジルベールは出ないんじゃないか説」まで飛び出した、大人気キャラクター"ジルベール"こと航。この役のオファーが来たとき、どう思いましたか?

「原作ファンの方の中でも、ジルベールの人気が高いということは聞いていて、自分で大丈夫なのかなという不安はありつつ、やるからには原作ファンの方にも愛していただけるキャラクターを作っていきたいと思いました。プレッシャーはありましたが、逆にそれが火種になり、燃える気持ちになって演じることができました」

――それだけ愛されている航という役柄にどんな印象を持ちましたか?

「最初に原作を読んだ時、航は無精ひげで髪もボサボサで、服も不思議な動物のキャラクターを着ていたりするので(笑)、見た目から受ける印象は影があってやぼったい感じがしました。内面的には、子供っぽくて小悪魔みたいですが、シロさんとケンジさんにかける言葉は的を射ていて、賢く、センシティブでもあり、わがままな人だと思いました。

大ちゃん(恋人の小日向大策)を振り回せるのは、人の心を操れる頭の良さがあるからなんでしょうね。相手の懐にスッと入ってコントロールできる人でもあるし、なんか"ふにゃっ"としてるけど、冷静に物事を見ることができる観察能力を持っているのだと思います」

kinounani_20190516_02.jpg
――小悪魔な魅力を表現するのは難しい役柄だと思いますが、演じる上でどんなことを心がけていましたか?

「同性愛者の役を演じるのは今回が初めてで、オファーをいただいたときから演じるのが楽しみであり、挑戦でもあると思っていました。新宿二丁目に飲みに行ったこともあり、ある程度、同性愛者の方の人物像は持っていたので、そこを引き出しにしつつ、キャラクターをふくらませていきました。

航はどちらかというと女性的な感覚が強い人だと思い、『彼氏といる時の彼女ってどういう風にデートしてるのかな』とか、女性の仕草や目線を観察して参考にしました。その中でも、わがままで面倒くさい系女子に近いから、自分の中で思い当たる人を考えてみたり(笑)。あとは、子供っぽさを出すために、わがままでいようと意識しました」

――恋人の小日向さんは、航が「ジルベールのような美少年」に見えているんですよね(笑)。最初"ジルベール"と聞いて、どのようなキャラクターか分かりましたか?

「『ジルベールって何だろう』と思って検索したら、金髪の美少年のイラストが出てきて。大ちゃんは、妄想で航をこんな風にイメージしているんだと思って、笑っちゃいました。全然ジルベールじゃないじゃないですか、本物の航は(笑)」

内野さんからは、ジェラシーを感じました(笑)


――小日向さんを演じる山本耕史さんとは、現場でどのようなお話をされたのでしょうか?

「現場に入ったときから、山本さんの目線や話し方がすごく優しくて、僕を受け入れてくださっているのを感じましたし、航と大ちゃんの雰囲気を山本さんが作ってくださったので、自然と身を任せられました。お芝居で悩んでいる時には、アドバイスもいただきました。俳優の大先輩としても、大ちゃんとしても、見守っていただいていたような気がします」

――第6話では、航とシロさんが初対面。話を聞いたケンジも、小日向さんと航に「すっごい会いたい!」と言っていましたね。4人が顔を合わせるシーンがとても楽しみなのですが、4人がそろった現場はどんな雰囲気ですか?

「航の立ち位置としては、4人の中でその場の空気を乱す役割。僕が気を遣ったり先輩方に遠慮したら、お芝居としてはよくないと思ったので、航としてしっかり絡むように意識していました。先輩方が『こういう掛け合いにしたら面白いんじゃないか』と話し合いながら、現場で作品を作っていく様子を生で見られましたし、現場の作り方を勉強させていただきました。

撮影の合間に『なんか視線を感じるな......』と思ったら、内野さんが僕をジーッと見ていて。内野さんからは、ジェラシーを感じました(笑)。ケンジは航に対し嫉妬する役でもあるので、そういう見方をされていたのだと思います。内野さんのように、普段から役を意識することが大事だと学びました」

kinounani_20190516_03.jpg
――番組プロデューサーから、4人がそろう現場では、ずっと議論をされていたというお話も聞きました。

「原作のシーンがドラマにも取り入れられてるので、台本と原作を読んで、こういう空気感なんだろうなと考えて現場に行くのですが、頭の中で考えていたテイストで実際に芝居をしてみると『ちょっと違うんじゃないか』という話になって。そこから『こういう風にしていったら4人の良い空気感が作れるんじゃないか』という話し合いをすることがありました。

原作は原作としての良さがあり、実写には実写ならではの4人の表現の仕方があり、芝居を通して出来上がるものが違ってくるということを感じたので、監督さんを含めて話し合って作っていきました。とても充実した濃厚な時間でした」

――西島さん、内野さん、山本さん、みなさん芝居がお好きで真っ向から取り組む役者さんです。この方々との共演を経験して、磯村さんもより一層芝居の楽しさを感じたのでは?

「そうですね。撮影しているときは必死に食らいついていくことしかできなかったんですが、終わると『今日、すごく楽しいな』と感じていました。コミュニケーションをとって、そのシーンを、作品をもっと良くしていくという作品作りの楽しさを改めて知った現場でした。西島さん、内野さん、山本さんというすごいお三方とご一緒できてうれしかったですし、感謝しています」

――航役は磯村さんにとって挑戦だったとおっしゃっていましたが、演じ終えて、手応えをどのように感じていますか?

「すべて出し切りました。いつも作品が終わるごとにいろいろ考えたり、こうした方が良かったかなと思うこともあるのですが、自分のエネルギーを全部ジルベールに注いだので、今回は現場でやりたいことはすべてできました。あとは視聴者の方々にどう伝わるかだと思っています」

スーパーをハシゴするシロさんに共感します


kinounani_20190516_04.jpg
――NHKの朝ドラ『ひよっこ』で見習いコック役を演じて以来、料理をすることも多いという磯村さん。料理好きとしてシロさんに共感する部分はありましたか?

「シロさんがスーパーを何軒か回って買い物する気持ち、分かります。僕も、行きつけのスーパーが3軒ぐらいあって、買い物に行く時は何軒か回るんですよ。『僕、主婦なのかな?』と思っちゃう(笑)。

『牛肉と魚なら、こっちの店の方がおいしくて安い』とか『でも、野菜は向こうのスーパーの方が品ぞろえがいい』とか。それで『卵はこっちで買った方が安かった』となると、悔しいんです(笑)。だから、シロさんの買い物シーンを見ていると、『分かる!』と笑っちゃうんです」

――そういうお話を聞くと、磯村さんはまめな性格なのかなと感じます。

「まめに見えて、意外とおおざっぱなところもあります。ただ、料理に関しては細かいところまで気にするタイプですね。例えば、何か作るにしても、材料や調味料がレシピ通りに全部そろってないと気が済まない。何か一つないから、別の物で代用するのも嫌なんですよ」

――ドラマ内に出てくる料理で作ってみたくなったものはありますか?

「(第1話の)丸々鮭を炊飯器に入れていれて作る"鮭の炊き込みご飯"、あれはおいしそうでしたね。炊き込みご飯ってなかなかやらないので、ちょっと作ってみたいなと思いました」

――最近の得意料理は何ですか?

「最近は、なかなか料理する機会がないのですが、豚の角煮ですね。カレーとか時間をかけて煮込む料理が好きなんです。時間をかけてとろとろにしたい(笑)。それだけ手間をかけて作って食べて、『やっぱり煮込むとおいしいな~』と思うんです」

――煮込み料理を作る上でのこだわりはありますか?

「豚の角煮だったら、ネギとショウガで3~4時間煮込むとか。チキンカレーだったらヨーグルトにチキンを一日浸けておいてから煮込みます」

番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

「きのう何食べた?」磯村勇斗

2019-05-09 20:00:00 「きのう何食べた?」フードスタイリストに聞く"シロさんの料理"5つのこだわり

あまりにも美味しそうで、深夜なのにお腹がすいちゃう......
ドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜 深夜0時12分放送)では、料理好きのシロさん(西島秀俊)が手際良く作り、ケンジ(内野聖陽)と二人で楽しく食べる愛情料理も大きな話題に。毎回、「鮭の炊き込みごはん」など自宅で真似できるほっこりごはんが食卓をかざり、ドラマの公式レシピ本も大好評。「チキンのトマト煮」が登場した後は「作ろうと思ったら、トマト缶が売り切れだった!」という声もあがったほど注目を集めています。

そこで、シロさんの料理を実際に作っているフードスタイリスト・山﨑慎也さんを直撃。このドラマならではの料理のこだわりや、西島さん&内野さんとのエピソードなどをうかがいました。

kinounani_201905009_01.jpg

"シロさんの料理"を作る上での5つのこだわり


普段はCMやグラフィックの仕事を多く手がけているという山﨑さんは、ドラマに参加するのは初めて。ご自身もよしながふみ先生の原作ファンということもあり、「ファンの皆さんの思い入れがすごいので、その期待に応えねば」との思いで臨んだそう。このドラマで料理を担当する上でのこだわりとは?

【こだわり1】いかに普段の料理に近づけるか
「有名なシェフが作った豪華な料理ではなく、"普段のご飯"というところがポイント。普段のグラフィックの仕事では、いかに食材がより華やかに見えるかという部分に重点を置きますが、生活感を出したいので、突飛じゃない、奇抜じゃない、"普段感"を意識。なるべく普通の"ひねらないレシピ"にこわだり、料理自体の温かみはもちろん、全体の雰囲気のほんわかさも伝わるように考えました。

また見せ方に関しては、「『この角度のほうが美味しく見えます』『ラザニアのこの断面を狙ってください』など料理の撮り方について積極的にリクエストしました」

kinounani_201905009_02.jpg
【こだわり2】二人の生活感がにじみ出る器
「"普段のご飯"なので、良く言えば温かみのある料理ですが、食材も彩りがあるものが少ないので、器選びには少し慎重になりました。

原作を参考に、同じ形や雰囲気の器を選び、撮影前に全メニューを作って実際に盛ってみて器を決めるテストなどをして。色はもちろんですが、ドラマをご覧になった方が『この器はケンジが選んだのかな?』と自然に想像できるようなものや、二人の生活感がにじみ出るようなものを選びました。あまりスタイリッシュ過ぎると、シロさんでもケンジでもなくなってしまいますから。

土鍋に関しては、監督から『結構使い込んでいるものを』とリクエストがあったので、撮影では普通は新品を何個も用意しますが、今回は味のある土鍋1つで対応しました。

シロさんが佳代子さん(田中美佐子)直伝のツナマヨそうめんを自宅で作った時は、スイカのエピソードの回だったのでスイカの箸置きを使いました。その箸置きも直後はネットで売り切れていると聞き、番組の影響力の大きさを感じました」

kinounani_201905009_03.jpg
【こだわり3】出来立ての一番美味しい状態で出す
「一番こだわったのは"出来立て"という部分。加えて"いかに心を込めているか"ということ。これはシロさんと同じですね。

あらかじめ準備し、ぬるくなってしまったもので撮影するのではなく、撮影の進行を見ながら時間に合わせてグツグツした状態でスタンバイしました。

ただし、正月にシロさんとケンジがお餅を食べるエピソードがあるのですが、お餅に関しては細かく時間を調整しました。出来立てのお餅はビヨーンと伸びて見た目には美味しそうでいいですが、口の中を火傷するくらいアツアツなんです」

kinounani_201905009_04.jpg

kinounani_201905009_05.jpg
【こだわり4】料理手順も手際よく計算されたものを
「シロさんの料理は、出来上がりが美味しいのはもちろん、そこに至るまでの作り方もシロさんなりに手際よく計算されています。いかにまな板を汚さないか、洗い物を少なくするかなど、料理を作る過程も大事にしているんです。

調理の組み立て方がきちんとしている上で、それをやり遂げて、もちろん美味しかった、という一定の流れが鮮やかに決まることにより気分がリセットする。そこがシロさんの中で大事なところなのではないかと思いながら、料理を作りました」

kinounani_201905009_06.jpg
【こだわり5】残りの食材をうまく使う料理をリアルに再現
「残っている食材をいかにうまく使って調理するか、冷凍庫の中のあの食材をどう使うか、などシロさんなりの哲学があります。普段の撮影で冷凍品を使うことはまずないですが、今回はリアルに再現するため、冷凍したものを使った料理では実際に食材を冷凍してから調理しました」

西島さん&内野さんのお気に入りメニュー


kinounani_201905009_07.jpg
ドラマに登場する料理は、美味しそうに"見える"だけではなく、西島さんも内野さんも「すごく美味しい!」と絶賛。お二人のお気に入りメニューや現場でのエピソードについてうかがいました。

西島さん&内野さんの料理を食べた感想
「美味しいと喜んでいただけました。始めのうちは『撮影用に高級スーパーで買っているんだよね?』『特別な調味料を使っているんでしょ?』とおっしゃっていたので、『材料は近所のスーパーで買ったものです』とお伝えしたら驚かれていました(笑)。今回は、シロさんと同じように食材は特別なものは使わずスーパーで手に入るもの、調味料もオーガニックなものとかではなく、どのご家庭にもあるものを使っています。"凝っていないこと"に凝りました」

kinounani_201905009_08.jpg
お二人に好評だったメニュー
「"いちごジャムのトースト"は、お二人ともカットがかかってからも食べ続けていらっしゃいました。
また、内野さんは、クリスマスメニューの"明太子サワークリームディップとバゲット"がお好きでした。西島さんは"クレープ"を気に入ってくださって、『自宅で家族と食べたいな』とおっしゃっていました。クレープはレシピ的には工程が多くて面倒ですが、『前の日に準備をしておけば当日焼くだけです』と。お二人とも甘いものがお好きみたいですね」

kinounani_201905009_09.jpg
キャスト陣との撮影現場でのエピソード
「撮影の時、西島さんに『普段どういうご飯を食べているんですか?料理はどのくらいされるんですか?』と聞かれまして。『普段はファーストフードとか食べちゃうんですよ』と答えたら『それはちょっと......ですね』と言われちゃいました(笑)」

再現料理をSNSにアップ! 美味しそうに撮影するコツ


ドラマを見た方々が、SNSなど上で料理の再現画像をアップし、盛り上がっています。料理を撮影する際に、美味しそう、かつ美しく見せるコツとは?

【ポイント1】料理に動きを出す
「とにかく出来立てを撮影すること。また、トーストなら一口かじってみるなど、料理に少し動きを出して撮るといいかもしれませんね」

【ポイント2】白い服着用&奥側から光を
「蛍光灯などの真下ではなく、光源が少しだけ逆光になるようにして撮るのがポイント。第一話でケンジが『ズルイ!ごまかした!』と言いながら調理中のシロさんを照らしたライトが、実は料理を撮影する時にも大活躍しているんです。いい仕事をしてくれています(笑)。
ご自宅で料理を撮影する時は、奥側からライトなどを少し照らして撮るといいですね。また、撮影する本人が白い服などを着用すると光を反射させるレフ版代わりになり、素材自体が持つ油分などのツヤが増して料理が美味しそうに見えます」

時にはケンカしたとしても、美味しい料理を食べればすぐに仲直り。作品の中でも大きな意味を持つ料理について、興味深いお話を聞くことができました。この先も、シロさんはたくさんの料理を作り、ケンジと一緒に美味しく食べます。どんなメニューが登場するのか、ご期待ください!

ドラマ24「きのう何食べた?」は、現在「ネットもテレ東」で配信中です!

次回5月10日(金)深夜0時12分からの放送は、シロさんにモテ期到来!?

kinounani_201905009_10.jpg
第6話
筧史朗(西島秀俊)が小日向大策(山本耕史)からのお誘い攻撃に頭を悩ませていた3月、弁護士事務所に女性の司法修習生が来ることに。指導を史朗がすると聞いた矢吹賢二(内野聖陽)は、修習生に迫られるのではとヤキモキする。事務所に来た修習生・長森夕未は笑顔が可愛い感じのいい子。しかも史朗に好意があるそぶりを見せる。2人に好かれてしまった史朗は戸惑いつつもドキドキしてしまい...。

番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

2019-05-02 20:00:00 シロさんの感極まるシーンやケンジの料理シーンも!「きのう何食べた?」女性Pが語る後半の見どころ

ドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜深夜0時12分放送)のあんなことやこんなことを、ドラマを手掛ける祖父江里奈プロデューサーと瀬戸麻理子プロデューサーに直撃! 【後編】は、Twitterでも話題になった原画完コピのオフショットや、原作ファンも歓喜する名シーンへのこだわりなどを聞きます。
【前編】はこちら!


20190502_kinounanitabeta_001.jpg

原画完コピのオフショットは、こうして実現した!


20190502_kinounanitabeta_002.jpg
番組公式Twitterを運用する祖父江Pは、「Twitterに載せたオフショットまで、記事になるとは(笑)」とうれしい悲鳴。Twitterでも話題となったあのオフショットの裏には、こんな話が。

祖父江P「大きな反響を受けて、西島(秀俊)さんと内野(聖陽)さんもTwitter用の写真を楽しんで撮影してくださるようになって。カメラを向けると、何も言わなくても自然と2人で腕を組んでくださったり、いろいろ提案してくださったり。

初回放送当日にアップした2人でテレビを見ている写真も、西島さんの発案。前日に『週刊モーニング』のTwitterアカウントでシロさんとケンジが一緒にテレビを見ている画がアップされたので、これを完コピしようと、放送当日の現場で急きょ撮影しました」



12話を通して少しずつ変化していくシロさんを描きたい


20190502_kiounanitabeta_003.jpg
脚本は、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』『リッチマン、プアウーマン』などを手がける安達奈緒子さん。日々の細やかな日常や、人の心の機微を丁寧に描く原作を脚本にする上で心がけたことは?

瀬戸P「まずは、テレ東の深夜ドラマということで、もう一人のプロデューサー・松本(拓)さんから『ご飯ものにしたい』と言われていましたし、よしなが先生も食事にこだわってこの作品を描いていらっしゃるので、食事のシーンを大事にしました。

内容に関しては、シロさんが変わっていくことを軸にしています。原作は、連載開始から12年、現実と同じように時が経ち、シロさんも変わってきています。ドラマも、12話を通して少しずつ変化していくシロさんと、周りの人とのやりとりを描きたいということを、(脚本の)安達さんと話しました」


祖父江P「うちのドラマは『飯もの』というイメージが強いので、その強みを活かしたい。毎回おいしそうな食事のシーンを入れていて、調理シーンも丁寧に描いています」


シロさん・ケンジ・小日向さん・ジルベール4人そろうと議論が止まらない!


20190502_kiounanitabeta_004.jpg
シロさん=西島秀俊さん、ケンジ=内野聖陽さん、小日向さん=山本耕史さん、ジルベール(航)=磯村勇斗さん、実力派俳優4人がそろったシーンでは、常に話し合い!?

瀬戸P「シロさん、ケンジ、小日向さん、ジルベールが新宿2丁目のカフェで会うというシーンでは、4人がすごく話し合っていらっしゃいました。『ケンジとジルベールがバチバチだから、こんな目線で見た方がいい』など、細かい部分を4人で議論しながら作り上げていきました。

視聴者の方が物語にすっと入っていただけるのは、俳優陣が細かいやりとりや仕草、ちょっとしたセリフまで意識して演じてくださっているからだと思います」


祖父江P「西島さんと内野さんも『こうしたら面白くなるんじゃないか』と2人でずっと話し合っていらっしゃいますが、そこに山本さんと磯村さんも加わって、ますます激しくなりました(笑)」

食べながら話すシーンの知られざる苦労


20190502_kiounanitabeta_005.jpg
シロさんとケンジの食事シーンも見どころのひとつ。おいしい料理を食べられて、うらやましい!? でも、俳優にとっては大変なシーンでもあった!

瀬戸P「撮影中は、とにかくものすごい量を食べます。おいしい料理であっても、ずっと食べるのは大変なことで。クランクインから最初の3日間は、1日中、西島さんと内野さんのマンションのシーンで食べてばかりだったので、『こんなに食べるのが大変なドラマなんだ』と2人の仲も深まったみたいです(笑)。お2人も『2人きりで閉じこもって撮影していたから密になれた』とおっしゃっていて、それはよかったのかなと。

第2話のそうめんを食べるシーンでは、食べながら会話が始まって、会話が終わる頃には食べ終わって片付けようとしなければいけない。そうすると、会話している中でいつ食べるのかが難しい。内野さんが話している間に、西島さんがいっぱい食べるなどタイミングをはかりながらのペース配分で食べていただいて。食べながら話すお芝居は大変なので、すごいと思いました」


原作ファンのツボを突く名シーン! 食材やロケ地からの予想も楽しい


20190502_kiounanitabeta_006.jpg
原作ファンも大喜びの名シーンもはずさない! そのツボの突き方は、両プロデューサーが原作を愛しているからこそ。

瀬戸P「原作の名シーンは、意識してドラマに入れています。第3話のシロさんと今田さん(佐藤仁美)とのエピソードの遊園地でのシーンや、ケンジがサッポロ一番みそラーメンを作って食べるシーンは絶対に入れたかった。ケンジ回を作りたかったので、ケンジが料理する回が2回あります。あとは、ジルベールをどこで出すかというところを考えました」


祖父江P「原作の名シーンは誰にとっても名シーンなので、少しの情報でもファンの方から『あのシーンか!』と反応があるんです。Twitterで現場のオフショットを出すと、『あの食材が写っているからあのシーンだ』とか、『遊園地でロケしているから、あのシーンがあるはず』と盛り上がっていただけました。

ファンの方の間では"ジルベール出ないんじゃないか説"も出ていましたが、Twitterでバナナケーキの写真をアップしたら『バナナケーキが出てくるなら、ジルベールも出るんだ!』という反応が。ファンの方は本当に敏感で、よく見てくださっています」

20190502_kinounanitabeta_007.jpg

絶対見逃してほしくない!後半の見どころ


ドラマは中盤に突入。これからどんな名場面が見られるのか、期待は高まるばかり。特に注目して欲しいポイントは?

瀬戸P「シロさんの感情がグッとこもるシーンがあります。元々そのシーンは重要なシーンで、でもサラッと行くのかなと思っていたのですが、、現場での西島さんの演技にスタッフも一緒に涙するようなシーンになりました。観てくださるみなさんにも、グッとくるシーンになっているんじゃないかと思います。

キャラクターとしては、ジルベールがポイントですね。また、原作でも人気のヨシくんとテツさんのカップルは、私のイチオシの俳優さんがやってくださっているので、楽しみにしていてください。脚本の安達奈緒子さんも好きで、どうしても入れたいと言っていたお話です。きっと泣けると思います。

梶芽衣子さん演じるシロさんのお母さんにも注目。最初は、お母さんに対して、なんでもかんでも怒っていたシロさんが、ちょっとずつ変わっていくのが画面から伝わってくると思います。そこはぜひ観ていただきたいです」


祖父江P「ヨシくんとテツさんの回は、中年ゲイカップルが歩んできた人生のほろ苦さを感じていただけると思います」


20190502_kinounanitabeta_008.jpg
最後に、この大反響を受けての続編について聞いてみたところ、返答はいただけなかったものの、キャスト、スタッフ、関わる全ての人が原作へのリスペクトと愛情を込めて作り上げた作品だけに「みなさんにとってよい形になれば」との答えが。また、実力派俳優陣がそろった現場だけに、西島さんは「このメンバーで任侠ものをやってみたい。内野さんから"アニキ"と呼んでもらいたい(笑)」と話されていたそうで、キャスト陣の間でも"また何かやりたい"という思いが盛り上がっている!? はやる気持ちを抑えつつ、まずは「きのう何食べた?」の後半も、じっくり楽しみましょう!

ドラマ24「きのう何食べた?」は、現在「ネットもテレ東」で配信中です!


20190502_kinounanitabeta_009.jpg
そして、気になる5月3日(金・祝)深夜0時12分からの放送は?

第5話「ケンジの濃厚味噌ラーメン」
筧悟朗(志賀廣太郎)の術後の経過が順調で安心する史朗(西島秀俊)。だが久栄(梶芽衣子)は「"老いじたく"を考えているのか」と史朗の行く末を案じる。矢吹賢二(内野聖陽)と添い遂げるつもりなのか、今後の話を一度ちゃんとしたいと、年末年始の帰省を説得され、賢二に思わず「帰りたくない」と心情を吐露する。
そんな史朗に賢二は珍しく真顔で「贅沢だ」と怒り気味。また史朗は賢二の家族の話を知らないことにふと気づく。

番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

2019-05-01 20:00:00 キャスティングから現場での様子まで! 「きのう何食べた?」女性プロデューサーが語る撮影裏話

今クール最も話題のドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜深夜0時12分放送)。シロさん&ケンジを演じる西島秀俊と内野聖陽の原作再現度の高さや、周りを取り巻く人々のキャスティングの妙、細部までのこだわりが話題を呼び、放送後はTwitterで"祭り状態"になるほどの大人気。実は、ドラマ化までにはこんなことが!? あの話題のシーンにはこんなこだわりが!? さらにシロさん御用達の激安スーパー中村屋の秘密まで! このドラマを手掛ける祖父江里奈プロデューサーと瀬戸麻理子プロデューサーに、ドラマのウラ話をたっぷり語ってもらった。

20190501_kinounanitabeta_2shot.jpg

SNSの大反響の陰には"Twitterの鬼"がいた!?


20190501_kiounanitabeta_001.jpg
Twitter世界トレンド1位を記録したり、毎日ドラマが何かしらの形で記事として取り上げられたりと大反響。番組公式Twitterを運用している祖父江P、そして何年もかけてドラマ化を実現させた瀬戸Pは、この状況をどのように受け止めている?


祖父江P「人気の高い原作なのである程度は予想していましたが、ここまで反響があるとは、と正直驚いています。放送後のTwitterも経験がないぐらいの大反響なので、緊張しております。

今はフォロワーが増えたので無理になりましたが、Twitterを始めた頃はコメントをくださった方全員にリプライしていました。原作ファンの方が多いのに、テレビ東京をネットしていない地域の方に申し訳ない気持ちでいっぱいになって。『テレ東映らないんです』というツイートをしている方には、『TVerで見ることができます』と一人一人にリプライして(笑)。私自身も原作ファンとして、自分の住んでいる地域で見られなかったら悲しいと思いますし、そういう方を一人でも減らしたかったんです」


瀬戸P「これだけ反響がいただけるというのは......私は想像していました(笑)。原作のファンがどれだけたくさんいるかは分かっていたことなので。中でも、ジルベールのキャスティング発表の時は一番盛り上がりましたね。

SNSがこれだけ盛り上がっているのは、祖父江さんが頑張ってTwitterでつぶやいてくれているからでもあると思います。おかげでフォロワーもどんどん増えていきました。現場で、祖父江さんは"Twitterの鬼"と呼ばれているんですよ(笑)」

原作ファンも納得! シロさん&ケンジのキャスティングの秘密


20190501_kiounanitabeta_002.jpg
大好きな漫画や小説の映像化は、期待する半面、イメージと違ったら......など不安もあるものですが、本作は原作ファンも納得のシロさん&ケンジ! キャスティングはどのように?


瀬戸P「シロさん役は西島さんというのはどうしても実現させたかったです。原作のシロさんとソックリですから、このキャスティング以外考えられませんでした。

ただ、相手役が難しくて。西島さんとカップルになってバランスがとれる役者さんが、なかなか難しい。ふと、内野聖陽さんのお名前が出て、オファーしたらすぐに『やりたい』と。ご本人も『この役に関してはすぐやりたいと思った』とおっしゃってくださっています」

20190501_kiounanitabeta_003.jpg



現場には常に原作あり! あのシーンは原作を確認してから撮影


西島さん演じるシロさんは文句なしにかっこよく、内野さん演じるケンジはかわいくて仕方ない! そのキャラクターは、どのように作られた?

瀬戸P「西島さんはまっすぐな方で、その西島さんが怒ったり笑ったり表情豊かに演じてくれることが一番伝わるはずなので、西島さんの思うシロさんを演じていただければいいんじゃないかと思っていました。

内野さんは、すごく考えて役に入り込む方。クランクインしたばかりの頃は、『今のシーンどうだった?』『声の高さはこれぐらいでいい?』と確認しながら、演じ方を細かく作り上げられていました。内野さんと一緒に築き上げたケンジになっているような気がします」

20190501_kiounanitabeta_005.jpg
祖父江P「現場で原作を見直して、原作通りに再現したシーンもあります。例えば、シロさんがケンジのために用意した桃をケンジが食べるシーンでは、原作でケンジが喜びのあまり手を胸の所で重ねる仕草をしているので、内野さんが『これでいこう』と。現場には常に原作が置いてありました」

シロさん&小日向さんの"ふるふる"シーンのアイデアは!?


20190501_kiounanitabeta_006.jpg
原作でも人気の高い小日向さん&ジルベールのカップル。情報解禁前から配役予想で盛り上がり、第3話で登場した目ヂカラの強すぎる小日向さんと、シロさんの妄想の中の金髪美少年のジルベールも大きな話題に。山本耕史さん、磯村勇斗さんのキャスティングや役作りについては?


瀬戸P「磯村さんは『ひよっこ』や『今日から俺は!!』などを見て、いろんな役で変化をつけられる役者さんだと思い、いつか一緒に仕事をしたいと思っていました。ジルベールは見た目だけではなく、演技もしっかりとできなければいけない難しい役なので、磯村さんにお願いしました。原作ファンの人気も高い役ですし、よしなが先生も誰がジルベールをやるのか気にしていらっしゃいました。磯村さんのジルベールは見た目も中身も完璧ですね。

小日向役の山本さんは、ご自身の感覚で役を捉えて作り上げていらっしゃいます。目をずっと見開いているお芝居も、シロさんと小日向さんが連絡先交換をするときの無表情で"ふるふる"するシーンも、山本さんのアイデアです」


祖父江P「現場でも、山本さんが演じる小日向さんのシーンではつい笑っちゃうんです。山本さんがどんどん面白くするので、笑いをこらえるのに必死でした(笑)。これからの登場シーンを楽しみにしてください」

20190501_kiounanitabeta_004.jpg

これを知っていると、もっと楽しくなる!


まだまだ話は尽きませんが、続きは明日公開の【後編】で! 最後に、知っているとドラマを見るのがもっと楽しくなる小ネタ裏話も放出!

【中村屋のテーマソング】
シロさん行きつけのスーパー・中村屋は、実在のお店。ただし、店内に流れるテーマソングは別のスーパーでかかっていたものを聴いてインスパイアされた中江(和仁)監督が取り入れたもので、実際の中村屋にはない。このドラマの影響で、実在の中村屋さんに「お店のテーマソングがあったんですね」と問い合わせがあるらしい。

【西島さんのもぐもぐタイム】
撮影現場には、キャスト・スタッフがつまむためのお菓子が充実。意外にも(?)西島さんは甘い物が好きで、よく"もぐもぐタイム"を見ることができるらしい。

【新宿2丁目で誕生パーティー】
撮影期間中に誕生日を迎えた西島さん。新宿2丁目のゲイバーでの撮影後に、サプライズでお祝い。同性愛者役の男性20名に囲まれ、野太い声の『ハッピーバースデー』で祝福。そして、甘いもの好きの西島さんはぶどうのケーキをうれしそうに持って帰ったらしい。

【田中美佐子さんは佳代子さんそのもの】
シロさんの買い物&料理友達の佳代子さんを演じる田中美佐子さん。現場では常にテンション高くみんなを盛り上げていて、佳代子さんそのものらしい。

【食事シーンに万全の体制で挑む大先生】
シロさんが勤める弁護士事務所の大先生役の高泉淳子さんは、定食屋でカツ丼を食べるシーンに、前日からご飯を抜いて臨んだらしい。

【2人で買った家具】
第4話で3年前を回想するシーンでは、現在のシロさんとケンジの部屋にある、いくつかの家具や飾りがなかった! シロさんがケンジと同棲を始めてから買ったものだとわかるのもうれしい。

【よしながふみ先生】
講談社の担当者さんによると、原作者のよしながふみ先生は、放送前に届けられるドラマのDVDを、我が子を待つ"岸壁の母"のように待っているそう。回を追うごとによしなが先生の満足度も上がり、楽しみにしているらしい。

ドラマ24「きのう何食べた?」は、現在「ネットもテレ東」で配信中です!

20190501_kinounanitabeta_yokoku.jpg
そして、気になる5月3日(金・祝)深夜0時12分からの放送は?

第5話「ケンジの濃厚味噌ラーメン」
筧悟朗(志賀廣太郎)の術後の経過が順調で安心する史朗(西島秀俊)。だが久栄(梶芽衣子)は「"老いじたく"を考えているのか」と史朗の行く末を案じる。矢吹賢二(内野聖陽)と添い遂げるつもりなのか、今後の話を一度ちゃんとしたいと、年末年始の帰省を説得され、賢二に思わず「帰りたくない」と心情を吐露する。
そんな史朗に賢二は珍しく真顔で「贅沢だ」と怒り気味。また史朗は賢二の家族の話を知らないことにふと気づく。




番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

2019-04-25 20:00:00 今からでも間に合う! 「きのう何食べた?」名シーンで振り返る

Twitter世界トレンド1位の #きのう何食べた? って何? 公式レシピ本がAmazonで予約1位ってことは、テレ東お得意の"飯テロ"ドラマなの!?

次回放送を心待ちにする声多数、SNSも大いに盛り上がり、ネットニュースなどでも何かと話題のドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜深夜0時12分放送)。うっかり見逃してしまった方、忙しくてまだ見れていない方、気にはなっているものの「もう遅いかな......」と気おくれしている方も、大丈夫! 第4話の前に、これまで放送した第1~3話を名シーンとともにプレイバック。これを見れば、今からでも間に合います!

kinounani_20190425_01_thum.jpg

これだけ押さえれば大丈夫!「きのう何食べた?」はこんなドラマ


累計発行部数500万部(電子版含む)を突破した、よしながふみの人気コミックスをドラマ化。同居する男性カップル・シロさん(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)の、思わず「あるある」と共感したり、時にホロリとしてしまう、日々の出来事を描いている。

原作のよしなが先生も「何もこんなに似せなくても」とコメントされたほどの、絶妙なキャスティング&名シーンの再現度。まるで漫画から実写の世界へと、シロさんやケンジたちが飛び出してきたかのよう。そして、倹約家で料理好きのシロさんが作る素朴で温かみがあり、かつ経済的なメニューの数々が実に魅力的。ドラマに登場した料理を再現し、SNSに写真をアップするなど、世間を巻き込み盛り上がっている。

シロさんはこんな人


kinounani_20190425_02.jpg
≪シロさん:筧史朗(45)≫
小さな弁護士事務所「上町弁護士事務所」の弁護士。几帳面で倹約家。スイカが大好物。

【主婦顔負けの倹約家】

kinounani_20190425_03.jpg
高給取りというイメージの弁護士にもかかわらず、1円にもこだわる倹約家。節約のため、買い物はもっぱら激安スーパー。定時きっかりに仕事を終えると、安売りの食材を求めて店をはしごし、タイムセール品を狙う。お気に入りの店は主婦の味方「中村屋」♪

商品購入後、別の店でさらなるお買い得品を見つけようものなら大ショック。
「なっ......こっちの方が6円安い!」

【料理を作ることで幸せを感じる料理男子】

kinounani_20190425_04.jpg
「厄介な案件をひとつ落着されたくらいの充実感。こんな充実感を1日に1回、必ず味わえるなんて、夕飯作りっていうのは偉大だ」

毎日の食事はもちろん、イチゴジャムまで作ってしまう料理好き!
帰宅後は、夕食の支度をしてケンジの帰りを待つ。栄養はもちろん、甘い・辛い・塩辛いなど味のバランスまで計算された一汁三菜のメニューは絶品。あまりのおいしさに、ご飯をおかわりしようとするケンジに、「肥えるぞ」と制止するストイックさもあり。

【同性愛者であることは基本的にはカミングアウトしていない】

kinounani_20190425_05.jpg
同僚やご近所さんなど周囲の人には同性愛者だとカミングアウトしていない。両親には打ち明けているが、イマイチ理解されていない。

激安スーパーで知り合った買い物&料理友達の佳代子さん(田中美佐子)に、同性愛者だとバレないよう必要以上にワイルドにスイカを食べたところ......

勘違いした佳代子さんは、「レイプされる!」と絶叫。とりあえず落ち着かせるため、シロさんは「わたしはゲイです!」と告白。佳代子さんは、あっけらかんと「この人ゲイなんだって」と家族に公表し、その後は家族ぐるみの付き合いに。

ケンジはこんな人


kinounani_20190425_06.jpg
≪ケンジ:矢吹賢二(43)≫
美容室「フォーム」の美容師。人当りが良く細やかな気遣いができる。

【同性愛者であることはオープン!カッコイイ彼氏・シロさんが自慢♪】

kinounani_20190425_07.jpg
「今、彼氏と住んでるんですけど、超カッコ良くて、頼りがいがあって、料理もすっごく上手で、お仕事は弁護士さんなんですけどね、あ、でも僕の方がオトコなんですよ」

シロさんのことが大好きでたまらないケンジ。常連客にも、ついついシロさんのことを自慢してしまう。しかも赤裸々な情報まで話してしまいがち!......これがケンカの原因に!?

【ストレートな性格でヤキモチ妬き!シロさん大好き♪】

kinounani_20190425_08.jpg
ケンジの愛情表現はいつでもストレート! シロさんを好きなありまり、ヤキモチを妬いてしまう。シロさんの元カノ(シロさんは女性と付き合ったこともある)が気になり、彼女が経営するパン屋さんに偵察に行ったことも。

【経済観念は低め!シロさんごめんね♪】

kinounani_20190425_09.jpg
経済観念は低く、40代にもかかわらず、ほぼ貯蓄がない。
コンビニで買ったハーゲンダッツのアイスを2人で食べようとしたところ、シロさんに「ハーゲンダッツは金曜日になれば中村屋で2割引で買えるんだ!」と怒られてしまいショボン。

「だって、中村屋では売ってないやつなんだよ。シロさんもこないだ食べたいって......ごめん」
言い返してみたものの、結局、いつでも素直にあやまるケンジ。

きのうまで何あった? これまでのお話


【ケンジの軽口にシロさん激怒!】
第1話では、ケンジが常連客に2人の関係をペラペラしゃべったことで、シロさんとケンカに。

kinounani_20190425_10.jpg
「俺はお前とちがって職場でも言ってないし、知らない人間に俺がゲイだってわかられるのもイヤなんだよ!」
激怒するシロさんに、ケンジは涙をこらえながら心情を告白。
「......ごめん。でも、うちの店の店長はお客さんに自分の奥さんや子供の話をするよ。なんで俺だけ、自分と一緒に住んでる人の話を誰にもしちゃいけないの......」
シロさんもケンジの気持ちを汲み取り、2人で仲直りの夕飯を。

【シロさん浮気疑惑にケンジのジェラシー炸裂】
第2話では、シロさんが女性とメールのやりとりしていることを知ったケンジが、変装して張り込み!? シロさんは女性と付き合っていた過去があるので、気が気じゃないのだ。

kinounani_20190425_11.jpg
「いるよね、そうやって世間体取り繕って、そのまま女の人と結婚しちゃう人って」
不安をぶつけるケンジに、シロさんは元カノとの別れについて明かす。
「ノンケの仮面をこのまま一生被っていくのはつらいなと思って。彼女ほうから別れて欲しいと言われた時、正直ホッとした。奥さんを子ども裏切って彼氏作って、それでも家族も捨てられないから、結局、彼氏のことも傷つける、そういうの続けてたと思う。ぞっとするよ。だから俺は女性ともどうこうっていう、そういうのはないんだ」

普段はあまり感情を表に出さないシロさんのこの言葉は、ケンジの心にしみた。

【シロさんと小日向さんが真顔で"ふるふる"】
第3話では、シロさんが、ゲイの小日向さん(山本耕史)と出会う。きっかけは、佳代子さんの夫・富永さん(矢柴俊博)の「ゲイ同士だから仲良く友達になれるかな、と思って」という、かなりデリカシーのない紹介。

kinounani_20190425_12.jpg
出会ってすぐ、小日向さんは愛する恋人・ジルベール(磯村勇斗)との悩みを"愚痴という名のノロケ"で告白。とりあえず連絡先を交換することになった2人は、スマホを真顔&無言で"ふるふる"。 このシュールなシーンは、「かわいすぎる!」と大きな話題に。それにしても、小日向さん、目ヂカラ強すぎ!


これまでの物語をざっと紹介しましたが、ドラマの魅力、少しはお伝えできたでしょうか? 話題のドラマ、今からでもまだまだ間に合います! 小日向さんが「かわいい」とニヤつく恋人・ジルベールの登場はいつなのか? 体調を崩してしまったシロさんのお父さん(志賀廣太郎)も心配。4月26日(金)放送の第4話は、シロさんの家族を巡る物語。そして、シロさん&ケンジが毎年楽しみにしているクリスマスメニューや、2人の出会いの思い出も!? お見逃しなく!

ドラマ24「きのう何食べた?」は、現在「ネットもテレ東」で配信中です!

kinounani_20190425_13.jpg
第4話
※4月26日(金)の放送は「世界卓球2019」中継により時間変更の可能性があります。

筧史朗(西島秀俊)の父・悟朗(志賀廣太郎)の大手術を控えた前日深夜。落ち着かない史朗に、矢吹賢二(内野聖陽)はプレゼントを渡す。母・久栄(梶芽衣子)のためにミニタオルを用意したのだ。無理に渡さなくていいという賢二に対し、史朗は母に渡すことを約束する。
だが翌日、不安に耐え兼ね、病室で錯乱状態になり泣きじゃくる久栄へタオルを渡した史朗は、これが賢二からのプレゼントだと伝えるのを思わず躊躇してしまう......。

番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

2019-04-05 20:00:00 内野聖陽「"ベッドではどうなのかな?"という話を西島さんとよくします」:きのう何食べた?

kinounani_20190405_01.jpg
ドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜 深夜0時12分放送)が、4月5日(金)スタート。人気漫画家・よしながふみの同名コミックを西島秀俊×内野聖陽でドラマ化。2LDKのアパートで月2万5千円の食費で同居する、弁護士の"シロさん"こと筧史朗(西島秀俊)と、その恋人の美容師"ケンジ"こと矢吹賢二(内野聖陽)の食卓を通して、男2人暮らしの日常を描いていく。

今回は、人当たりのいい美容師・賢二(通称・ケンジ)を演じる内野聖陽さんをインタビュー。恋人・シロさん役の西島さんも「カワイイ!」と絶賛するケンジについて、2人の自然な空気感を出すための取り組みなどについて話を聞いた。

映像化作品ではほぼ初めて、自分の同性愛者姿を見てみたい!


――ファンも多い人気漫画が原作です。原作を読まれて、どのようなところに魅力を感じましたか?

「女性の作家さんが描かれていますが、僕ら男性が読んでもスッと入ってきました。絵のタッチも繊細で微妙な表情で好きですね。男性カップルの話も異色ですし、すごく面白い作品だと思いました。食事のシーンも美味しそうで、『これ食べたいな』『作りたいな』と毎回思いますね。

同性愛者の役は昔舞台で一度やったことはありますが映像ではほぼ初めてですので、これは面白そうだ、『ゲイになった自分の姿を見てみたい!』と思いました(笑)。さらにお相手が西島さんということもあって、『ピッタリじゃないですか!』と僕の中ですごく盛り上がり、ぜひやりたいと。ようやく実現してうれしいですね」

――ご自身でも見てみたかったという同性愛者のケンジ役、その役作りのポイントを教えてください。

「漫画は声がないので、どうしゃべったらいいのか、原作のセリフや表情を参考に探りながらやっています。一番繊細に考えなければいけないのが"オネエ度"ですね。ケンジはサロン(美容院)に来たマダムに口説かれそうになるシーンがある。ということは、普段からあまりオネエ度を出していない方がいいのかな、普通にノンケ(異性愛者)の人に間違えられる感じにした方がいいのかなと。その匙加減の微妙さが、一番神経を使うところです。

シロさんは弁護士という立場上、同性愛者ということを公表していないんです。その生きづらそうなシロさんに対して、大らかに自由にカムアウトして生きているケンジは、ちょっとした瞬間に女性っぽい仕草や言葉がでてもいいのかな、と対比で考えたりしながら、日々模索です」

kinounani_20190405_02.jpg

生身の"西島秀俊"さんにインスパイアされています


――シロさん役を演じる西島秀俊さんは、どのような印象ですか?

「西島さんに初めてお会いして、『なんて美しい男性なんだろう』と。そのくらい"いい男"オーラがありますよね。非常にジェントルマンでガサツなところがない方で。僕は激情派な方ですが、西島さんは物事を論理立てて考えるクールな理系脳。芝居の話をする時も、冷静に対応してくださるので話がスムーズに進むんです。

シロさんを演ずる西島さんは漫画の中からそのまま飛び出してきたように僕には見えるので、これ以上のキャスティングはあり得ないと思いますね。原作からはもちろんですが、生身の西島秀俊さんからインスパイアされることがたくさんあり、一緒にやっていて楽しいです」

――西島さんは「内野さんのケンジがかわいくて」と大絶賛されていました。

「ホントですか? それはお世辞かもしれない(笑)。気持ち悪いとおっしゃる方もいると思いますよ」

――そんなケンジの"かわいさ"を体現するために意識されていることはありますか?

「どこがかわいいか、自分で把握しているわけではないのでわからないですが。男性でも女性でも心から100%、思い切り泣いてたり、思い切り拗ねてたり、そういう瞬間は『かわいいな、こいつ』と思うじゃないですか。ですので、シロさんと対する時は、100%ストレートに出す、ということを意識しています。

ケンジはO型で、シロさんはA型かB型。1円にこだわる細かいシロさんに対し、ケンジの一番のポイントは大らかであること。大型犬みたいな感覚でシロさんのそばにいれば、エサも与えてくれるかな(笑)という感じでいます。

僕自身はAB型で、いつもO型の人に憧れていて。『1ヶ月に1回、役を取り替えようか』というくらい、シロさんの方が気持ちが分かるんです。今回は自分とは違うO型の魅力をどう出すか、というところですね」

僕はベッドに入っても西島さんのこと考えています(笑)


――内野さんは、西島さんのシロさんを、どんな風に見ていますか?

「『カッコイイ(ハートマーク)』みたいな(笑)。ケンジは『シティーハンター』の冴羽?が好きで、シロさんに冴羽?を見ているんですよ。『わっ!冴羽?に会っちゃった♪』と。

西島さんは非常にナチュラルに演じられるので、西島さんのシロさんを信じられるんです。ドラマに出てくる料理はフードコーディネーターの方が作ってくださっていますが、『西島さんが作ってくれた』と思えてしまうくらい自然な空気感でやらせていただいています」

――そんな気持ちが伝わっているのか、西島さんは「家に帰っても内野さんのことを考えている」とおっしゃっていました(笑)。

「それじゃ、僕はベッドに入っても西島さんのこと考えています(笑)」

――先ほどから、内野さんの仕草に"ケンジらしさ"というか、オネエっぽさを感じてしまうのですが......

(内股だった足をバッと開いて、低めの渋いかっこいい声で)「俺が!?」

――今、キャラクター変わりました!(笑)

「今はケンジの衣装なので自然と入るというのもあるけど、昔から共演の女優さんなどに『内野さんってオネエっぽいしゃべり方するよねえ』とか言われてきたんですよ。共演の山本耕史くんにも『内野さんは普段もそういうとこありますよ』とか言われてますので、ちょっとそんな素質はあるのかな(笑)」

kinounani_20190405_03.jpg

「2人はベッドではどうなのかな?」そういう話を西島さんとよくします


――シロさんにきた女性からのメールに、ケンジが激しく嫉妬するシーンもありますが、男女のカップルを演じる場合との違いはありますか?

「男女の間でも嫉妬はあって、それと全く一緒だと思うので、特殊なものとは捉えてないですね。ただ、ケンジは情緒的な人なので、かなり振り幅をつけて演じています。なので、西島さんに『内野さん、そう来るの!?ぶっこんで来ますね』とビビられました(笑)。

同性愛者のカップルは性的少数者で、異性愛者の方からは特殊な世界と思われがちかもしれませんが、同性愛者の方たちと話していると男女の関係とそう変わりないと思いました。ですので、普通の男女のカップルと同じような感覚でやっています。ただ見え方として、男が『ヤだ~うれし~い』といっていると笑えるかもしれないですが、本人たちは本気で感動したり泣いたり怒ったりしていますから、そこは嘘をつかないで演じたい。僕が演じている同性愛者がみなさんにどう映るのかを見てから、僕にも確認できるのだと思います」

――シロさんとケンジの自然な空気感を出すためにされていることは?

「2人は普通にハグもキスもするけど、僕らは男同士でやっているせいかちょっと照れが入ってしまったりして。そうすると、ゆったりとした心地よい時間が出てこない。そこが難しいんですよ。だから、西島さんと撮影前に30分間ハグしてればいいのかなとか考えたんだけど(笑)。その辺は、芝居をして話をして微調整しながらやっています。

2人には男女と同じようにスキンシップがある。でも、よしなが先生は描いていないので、そこが難しいところで。肉体的な触れ合いなくして日常性を描き出すのは、僕らにとって難しいことなんですね。西島さんとは、日々の触れ合いについても踏まえた上で、よしなが先生の世界観を描けたらいいねと話しました。『2人はベッドではどうなのかな?』とか、そういう話を西島さんとよくします。あ、よくはしてないか(笑)。たまにね。

人には見えない部分ですが、カーテンの裏側を想像させる演技が必要で、そこを僕らがシェアしておかないと外ににじみ出てこない。自然な時間というものは、スキンシップやいろんなコミュニケーションの中から生まれてくるものなので、そこは僕と西島さんが大事にしているところですね」

足も長くないし、体も細くないケンジだけど楽しんで欲しい


――ドラマのシーン写真が公開されると、原作ファンの間でも「再現度100%」と盛り上がりを見せていました。原作がある作品で心がけていることはありますか?

「プレッシャーはあります。原作への敬意は常にありますし、原作の中でいいと思うところを自分の中で味わいつくしてから肉体化する、という姿勢でいます。ただ、二次元から三次元に、肉体を持った人間が演じるわけですから、ある意味開き直らなければならない部分もある。原作が好きであればあるほど拒絶反応が出ると思います。僕自身もそうですから。それはある意味仕方がないことで、でも見始めたら『これはこれでありかも』と思わせたらこっちのもの。そうなれるよう、原作が持つ素敵さをどれだけ僕たちが味わえるか、ということだと思っています。

3ヵ月くらい撮影が続きますので、時々、原作を読んで大事にしているところを感じ取りながらやってます。足も長くないし、体も細くないケンジですが、みなさんに楽しんでもらえる実写版の2人ができあがればいいなと思っています」

原作や台本で気になった料理をスマホにメモしています


――シロさんの作る美味しそうな料理も見どころのひとつ。ケンジさんは料理をしませんが、内野さんはされますか?

「クックパッドを見て作ることもありますが、普段は魚や肉を焼く、野菜を炒める程度で凝った料理はあまり作りませんね。でも、今回、シロさんの料理を見て『俺もやってみるか!』と思うことがあって、原作や台本を読んで気になった料理をスマホにメモしています」

――撮影で実際に召し上がって美味しかったものや楽しみにしているメニューはありますか?

「全部美味しいですが......、特に具だくさん素麺や炊き込みご飯が美味しかったですね。楽しみにしているのは、毎年、クリスマスにシロさんが作ってくれる、ほうれん草入りラザニアと、フランスパンにサワークリーム明太子ディップと、赤ワイン。待ち遠しいです」

――最近、料理にハマりつつあるという西島さんに「内野さんを労うための料理を作るとしたら?」とうかがったところ「クリスマスメニューを作りたいけど、無理かな」とおっしゃっていました。

「被ってますね。息もピッタリ(笑)」

――そんな西島さんにお返しするなら?

「ケンジのキャラ的には『美味しい♪』という気持ちを誠心誠意伝えるんだろうけど。僕から西島さんには"真心"でお返しします!」

西島さんが作りたい料理も、内野さんが作って欲しい料理もピッタリ! 原作にもドラマにも描かれていないシロさんとケンジについて、じっくり話し合い、作り上げていく2人の空気感にも期待。ドラマ24「きのう何食べた?」は4月5日(金)深夜0時12分スタート!

<ヘアメイク>
市川温子(西島秀俊)  玉田秋恵(内野聖陽)

<スタイリスト>
TAKAFUMI KAWASAKI (MILD)

番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

2019-04-04 20:00:00 西島秀俊「男女の恋愛を演じる時とは違う心の綾を丁寧に演じたい」:きのう何食べた?

kinounani_20190404_01.jpg
ドラマ24「きのう何食べた?」(毎週金曜 深夜0時12分放送)が、4月5日(金)スタート。情報解禁前から噂となり、公式ホームページやTwitterで新情報が公開される度に期待の声が多数寄せられ、さらには「あの人気キャラを演じるのは誰?」と配役予想も盛り上がっている、今クールの注目度ナンバーワンドラマ!

『大奥』『西洋骨董洋菓子店』などの人気漫画家・よしながふみの同名コミックを西島秀俊×内野聖陽でドラマ化。2LDKのアパートで月2万5千円の食費で同居する、弁護士の"シロさん"こと筧史朗(西島秀俊)と、その恋人の美容師"ケンジ"こと矢吹賢二(内野聖陽)の食卓を通して、男2人暮らしの日常を描いていく。

今回は、料理上手で倹約家の弁護士・史朗(通称・シロさん)を演じる西島秀俊さんをインタビュー! 以前から大ファンだという原作の魅力から、ドラマや役作りについて、意外にも初共演となる内野聖陽さんのことなどアツく語ってもらった。

ありとあらゆることが丁寧に描かれている作品


――ドラマの出演オファーの前から原作の大ファンだったとうかがいました。どのようなところが魅力だと思われますか?

「心の機微のようなものが伝わってくる素敵な作品で、以前から好きでした。最初は漫画好きの友達が『すごく面白いから』と紹介してくれて。今回の出演にあたり改めて何度も読み返してみると、ありとあらゆることがすごく丁寧に描かれていることに気づきました」

――具体的にどんな部分でしょうか。

「漫画では時が止まっていたり、ゆっくり流れていることがあります。でも、この作品は1年ごとに四季が移い、ともに時が経っていく。シロさんとケンジが年を重ねていく中で、2人の関係や、社会と2人の状況が変化していく過程が丁寧に描かれていると感じました。そして、時にはかなり厳しい状況に追い込まれながらも、どこか救いがあるので、読者は安心して2人を見守り続けることができるのだと思います」

――西島さんが演じるシロさん(史朗)は倹約家でお料理上手な弁護士という役柄ですが、どのような人物だととらえていらっしゃいますか?

「一見すごく冷静な人で、あまりボロをださないように生きているように見えて、実はすごく不器用で、ボロボロ感情が転がっている。それをケンジや、小日向さん(山本耕史)やジルベール(磯村勇斗)、両親、みんなが感じ取っていて温かく見守ってくれている。それを本人は分かってないのですが、『自分は冷静な人間だから』と言いながらも、いろんな人に共感して助けたりするところに魅力を感じますね。

内野さんが『どちらかというとシロさんが強気で、ケンジが受け身っぽく見えるけど、実はケンジの方が上手で、シロさんが手のひらに乗せられている』とよくおっしゃっていて、僕もそう思います。面白い関係性ですね」

※小日向大策と"ジルベール"こと井上航は、シロさんたちと交流することになるもう1組の男性カップル。

kinounani_20190404_02.jpg

男女の恋愛を演じる時とは違う心の綾を丁寧に演じたい


――シロさんとケンジはアラフォーの男性同士のカップルです。男女の恋愛作品を演じる時と異なる部分はありますか?

「ケンジは同性愛者であることをカミングアウトしていますがシロさんはしてないので、ケンジもシロさんのことを慮って大っぴらにすることはあまりないのですが。それでも口にしてしまい、シロさんが激怒するシーンもあって。やはり男女の恋愛ものを演じる時とは全く違うことに気持ちの揺れ動きや、心の綾のようなものがあるので、そこは丁寧に演じていきたいですね」

――原作のファンが多い作品です。演じる上で、原作を意識した点や、あえて新しい方向に膨らませた部分などがあれば教えてください。

「原作では2人のケンカは面白いシーンとして描かれていて、シリアスなぶつかり合いの胸が痛くなるようなケンカにはなっていません。でも、実際に生身の人間が演じることで、お互いのことを思い合いながらも、自分の意見を言いたいという気持ちもある中で、『こういう感情になるんだ』と気づくこともあって。原作での表現と心の動きは同じでも、何か少しニュアンスの違うものが生まれている瞬間があるのかなと思っています。

原作では2人が抱き合っているところは描かれていませんが、内野さんと『きっと2人はすごく抱き合ってるよね。人がいないところだったら、イチャイチャしてるよね』という話をよくしています。漫画で描かれたものを肉体で表現するときに何が違うのかということや、原作や今回のドラマで描かれていない部分について、いっぱい話していっぱい想像しています。とにかくたくさん話をしていることが、今回のドラマの特徴ですね」

寝る前にも内野さんのことを考えています(笑)


――ケンジ役の内野さんとは、意外にも初共演。お2人でいろいろ話し合いながら、作品に取り組んでいらっしゃいますが、共演してみて改めて内野さんの印象は?

「とにかくすばらしく、演技をする喜びに満ちている方です。撮影中は毎日朝から晩まで2人でいますが、楽しくて仕方がないです。家に帰っても、寝る前にも内野さんのことを考えています(笑)。

演技はもちろん、毎日、内野さんの何かに感動しています。例えば、シロさんがケンジの働いている姿を見て気持ちが温かくなるというシーンで、シロさん側を撮る時は内野さんは休憩してもらってもいいのに、シロさんの視線の先にケンジが見えるようにずっとアドリブを続けてくださっていたり。僕のためにやってくださっていることが日常的にあるんです。また肝となるシーンでは、『ここは本当に重要なシーンだから』と周りにも気合いを入れてくださって、そういう時はテストと本番では全く違う素晴らしいことが起こります。日々、感動しながら、大爆笑しながら撮影しています。

ケンジが本当にチャーミングで、かわいくて仕方がないんですよ。内野さんご自身は男らしい方ですが、最初に本読みをした時から、みんなが『ケンジがすごいカワイイ!』とざわめいたくらいで。そこからさらに役作りをされて、今はめっちゃくちゃカワイイです。ぜひ、みなさんに見ていただきたいです」

kinounani_20190404_03.jpg

料理にちょっとハマってきています


――2人の食卓に並ぶシロさんが作る料理も、ドラマの見どころのひとつです。西島さんは、普段から料理をされますか?

「何度か料理人の役を演じたこともあり、その度に挑戦しようと思いましたが、なかなか日常的にやるようにはならなくて。でも、前クールのドラマ『メゾン・ド・ポリス』でも家事をする役で、今回もということで、まずは原作の料理を作ってみるところから始めました。

どれも美味しそうで、片っ端から作ってみようとしたのですが難しいですね。原作だと分量がわからないので、同じ料理で分量が具体的に記されているレシピを探して作ってたりして、ちょっとハマってきています。時々、美味しいものができると、うれしいんですよ。三回に一回は成功するようになりました」

――美味しくできたものを教えてください。

「常備菜をいくつか作って、きんぴらや煮びたしはうまくできましたね。家族に食べてもらって、『美味しいね』と言ってもらえるのはうれしいです。気を使ってくれているところもあるかもしれませんが(笑)。シロさんは料理を作ることで心の充実感や幸せを感じる人なので、僕とは少し違うかもしれないですが、近い感情を持つことはたくさんありますね」

――シロさんは大切な人に料理を作ることで幸せを感じますが、西島さんはどんなことに幸せを感じますか?

「子どもが無防備に寝ている姿に、幸せを感じますね。家族もそうですが、若い友達や後輩をいろんなところに連れて行ってあげたいという思いがあります。いろんなものを見るチャンスをあげたい。自分が若い時に見ておけばよかったというものを、見せたいし体験させたいですね」

――料理にハマりつつあるという西島さん、シロさんとしてではなく西島さんが内野さんに何か料理を作るとしたら?

「シロさんが毎年クリスマスに作るメニュー、ラザニアや明太子のディップを作りたいですが......無理なので(笑)、今まで作ってみて成功した『舞茸の炊き込みご飯』かな」

原作ファンも「イメージ通り!」と歓喜の声をあげ期待する西島さん演じるシロさん、そして西島さんも「かわいい!」と絶賛の内野さん演じるケンジ。2人のほろ苦くもあたたかい毎日と、日々の食卓を描いた物語、ドラマ24「きのう何食べた?」は4月5日(金)深夜0時12分スタート!

<ヘアメイク>
市川温子(西島秀俊) 玉田秋恵(内野聖陽)

<スタイリスト>
TAKAFUMI KAWASAKI (MILD)

番組情報INFORMATION

出演者

【主演】西島秀俊 内野聖陽 【出演】マキタスポーツ 磯村勇斗 チャンカワイ 真凛 中村ゆりか /田中美佐子/矢柴俊博 高泉淳子 志賀廣太郎 山本耕史 梶芽衣子

番組一覧を見る

TOPページに戻る